著作権について
【4】著作物の登録制度

著作権は、著作物を創作した時点で自動的に発生するので、著作権の取得のためには手続きは不要である。登録することによって権利が発生する特許権などの工業所有権とこの点が異なっている。著作権法上の登録制度は,権利取得のためのものではない。

では、なぜ登録制度があるのだろうか。

それは、著作権関係の法律事実を公示する、あるいは著作権が移転した場合の取引の安全を確保するなどのためである。登録の結果、法律上一定の効果が生じ、著作物の表現が法律によって保護されることになる。つまり、登録することが、その人が著作物を実際に創作したという証明や、著作物の権利を持っているという証明になるのである。

原則として、著作物は著作権者に無断で利用することはできない。利用する場合には、承諾を得るなど何らかの形で利用の権限を得ることが必要である。もちろんこのことは法律で定めてあるが、もし違反を発見した場合に法律によって保護されるためには、証明が必要である。登録の必要性はここにある。

簡単な例をあげよう。小説をペンネームで書いたとする。この時点で著作権は発生するが、実名の登録を行うことにより、ペンネームは私のことですよ、という証明を得られる。また、自分が作った曲の著作権を会社に譲るといった権利の移転があったときは、第三者の利害に関係してくるので、登録が必要とされている。

なお、プログラムの著作物を除くその他の著作物については、創作しただけでは登録できない。著作物を公表したり、著作権を譲渡したなどという事実があった場合にのみ、登録が可能となる。

著作権の登録全般の窓口は文化庁である。
プログラムの著作物については、財団法人ソフトウェア情報センターが窓口となっている。

  ○ 著作物全般(プログラムの著作物除く)について
    文化庁長官官房著作権課   03(3581)4211 (内線2849)
    〒100−0013 東京都千代田区霞が関3−2−2

  ○ プログラムの著作物について
    財団法人ソフトウエア情報センター   03(3437)3071
    〒105−0001 東京都港区虎ノ門5−1−4 東都ビル4F

発明やアイデアの登録についての御相談は、特許庁(TEL.03-3581-1101 http://www.jpo-miti.go.jp)へどうぞ。

著作権登録制度一覧
登録の種類 登録の内容及びその効果 申請できる者
実名の登録
(法第75条)
無名又は変名で公表された著作物の著作者がその実名(本名)の登録を受ける。
登録を受けた者が、当該著作物の著作者と推定される。
その結果、著作権の保護期間が公表後50年間から実名で公表された著作物と同じように著作者の死後50年間となる。
無名又は変名で公表した著作物の著作者
著作者が遺言で指定する者
第一発行年月日等の登録
(法第76条)
著作権者又は無名若しくは変名で公表された著作物の発行者が当該著作物が最初に発行され又は公表された年月日の登録を受ける。
反証がない限り、登録されている日に当該著作物が第一発行又は第一公表されたものと推定される。
著作権者
無名又は変名の著作物の発行者
創作年月日の登録
(法第76条の2)
プログラムの著作物の著作者が,当該プログラムの著作物が創作された年月日の登録を受ける。
反証がない限り,登録されている日に当該プログラムの著作物が創作されたものと推定される。
著作者
著作権・著作隣接権の移転等の登録
(法第77条)
登録権利者及び登録義務者が著作権若しくは著作隣接権の譲渡等の登録、又は著作権若しくは著作隣接権を目的とする質権の設定等の登録を受ける。
権利の変動に関して、登録することにより第三者に対抗することができる。
登録権利者及び登録義務者の共同申請
出版権の設定等の登録(法第88条) 登録権利者及び登録義務者が出版権の設定、移転等の登録又は出版権を目的とする質権の設定等の登録を受ける。
権利の変動に関して,登録することにより第三者に対抗することができる。
登録権利者及び登録義務者の共同申請

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大江亜里朱 alice@ohe-net.com